回線速度の「ms」が高い原因と確認方法|Ping値・遅延の改善策

回線速度の測定結果に表示されるmsは、データが相手先へ往復する時間を示すPing値です。数値が高い原因を回線、Wi-Fi、ルーター、接続先に分けて確認し、状況に応じた改善方法を紹介します。

公開日 2026-08-09 最終更新 2026-08-09 カテゴリ:ガイド

回線速度のmsは何を示す数値か

回線速度の測定画面に表示されるmsは、データを送信してから応答を受け取るまでの時間を示す単位です。一般にPing値やレイテンシと呼ばれ、数値が小さいほど通信の反応が速くなります。

下りと上りはデータ量を処理する速さ、msは応答までの遅延を表すため、役割が異なります。下り速度が十分でもmsが高い場合は、Webページの表示、オンラインゲーム、ビデオ通話などで操作の反応が遅れることがあります。

msが高くなる主な原因

接続先のサーバーが遠い

通信先のサーバーが日本国外や遠い地域にあると、データが移動する距離が長くなり、往復時間が増えます。海外のオンラインゲームや動画サービスでは、国内向けの速度測定よりmsが高く表示されることがあります。

Wi-Fiの電波が弱い

ルーターから離れた部屋や壁の多い場所では、Wi-Fiの電波が弱くなります。電波の再送が発生すると応答が遅れ、同じ光回線でも接続場所によってmsが変わります。

Wi-Fiの電波干渉が起きている

近隣の無線LAN、Bluetooth機器、電子レンジなどが使用する周波数帯が重なると、通信が混雑します。特に集合住宅では周囲のアクセスポイントが多く、夜間にPing値が上がる場合があります。

ルーターや端末の処理負荷が高い

古いルーター、同時接続台数が多い機器、バックグラウンドで大量通信を行う端末では、パケット処理に時間がかかります。ルーターの発熱や長時間稼働による一時的な不調も遅延の原因になります。

回線やプロバイダーが混雑している

夕方から夜間に利用者が集中すると、光回線やプロバイダー側の設備が混雑することがあります。時間帯によってmsと下り速度が同時に悪化するなら、宅内環境だけでなく回線側の混雑も疑われます。

経路や接続方式に問題がある

自宅から接続先までの通信経路に障害や混雑があると、特定のサービスだけ遅延が高くなることがあります。IPv4とIPv6、IPoEとPPPoEなどの接続方式によって経路が異なるため、サービスごとに結果が変わる場合があります。

Ping値とmsの判断方法

まず同じ端末、同じ場所、同じ測定サイトを使い、時間帯を変えて複数回確認します。1回だけの結果では一時的な混雑や測定誤差を判断しにくいため、平日昼間と夜間を比較すると傾向を把握しやすくなります。

  • 10ms未満:反応が速く、対戦ゲームや通話でも安定しやすい数値
  • 10から30ms程度:一般的なWeb閲覧や動画視聴では問題が起きにくい範囲
  • 30から60ms程度:多くの用途で利用できるが、対戦ゲームでは差を感じることがある範囲
  • 60ms超:接続先や時間帯によっては操作遅延を感じやすい数値
  • 100ms超:リアルタイム操作やビデオ通話で遅れが目立ちやすい数値

目安は用途と接続先によって変わります。海外サーバーへの通信では距離の影響を受けるため、国内サーバーと同じ基準だけで判断しないことが重要です。

原因を切り分ける確認手順

  1. 同じ回線で有線LANとWi-Fiのmsを比較する
  2. ルーターの近くと離れた場所で測定する
  3. 複数の端末で同じ接続先を確認する
  4. 昼間と夜間でPing値、下り、上りを比較する
  5. 国内外や複数サービスの測定結果を確認する

有線LANでは低くWi-Fiだけ高い場合は、無線環境やルーターの設定が主な原因です。すべての端末で夜間だけ高くなる場合は、回線やプロバイダーの混雑が考えられます。特定のサービスだけ高い場合は、接続先や経路の影響を調べます。

msを下げるための改善策

有線LANで接続する

可能であれば、ゲーム機やパソコンをLANケーブルでルーターに接続します。無線干渉や電波の減衰を避けられるため、Ping値のばらつきを抑えやすくなります。

ルーターの設置場所を見直す

ルーターは床や収納の中を避け、利用する部屋に近い開けた場所へ移します。金属製の家具や家電の近くを避け、必要に応じて5GHz帯と2.4GHz帯を使い分けます。

ルーターと端末を再起動する

一時的な処理負荷や接続不良が疑われる場合は、ルーターと端末を再起動します。改善が一時的にしか続かない場合は、ファームウェアの更新や機器の交換も検討します。

通信中のアプリを確認する

クラウド同期、OS更新、動画の高画質再生、大容量ダウンロードが動作していると、回線の待ち時間が増えることがあります。不要な通信を停止し、家族の同時利用状況も確認します。

接続方式や契約先を確認する

IPv6対応のIPoE接続が利用できるか、契約中のプロバイダーに確認します。ただし対応状況や利用条件はサービスごとに異なるため、変更前に現在の接続方式と必要な機器を確認してください。

改善しない場合の相談ポイント

有線LANでも時間帯を問わずmsが高い場合は、測定日時、接続先、Ping値、下り、上り、利用機器、接続方式を記録してプロバイダーへ相談します。特定のサービスだけで発生する場合は、そのサービスの障害情報やサーバー地域も確認します。

通信速度が速い契約へ変更するだけでmsが必ず下がるとは限りません。遅延の原因が距離、Wi-Fi、経路、混雑のどれにあるかを切り分けてから、ルーター設定や接続方式の変更を検討することが大切です。