OBS配信速度測定で速度が遅い原因と確認方法

OBS配信速度測定で速度不足や配信遅延が起きる場合、上り速度だけでなく、Wi-Fiの安定性、ルーター、ビットレート、PC負荷、配信先サーバーも確認が必要です。症状から原因を切り分け、安定した配信に向けた改善方法を解説します。

公開日 2026-08-02 最終更新 2026-08-02 カテゴリ:ガイド

OBSで配信していると、映像が止まる、音声が途切れる、配信画面に遅延が出るといった問題が発生することがあります。原因を調べるには、まずspeedtest.imなどで通信速度を測定し、下り速度ではなく上り速度とPing、遅延の安定性を確認することが重要です。

ただし、速度測定の数値が高ければ必ず配信が安定するとは限りません。光回線の混雑、Wi-Fiの電波状態、ルーターの処理能力、OBSのビットレート設定、パソコンの負荷などを分けて確認する必要があります。

OBS配信速度測定で確認すべき数値

ライブ配信では、視聴者へ映像データを送るために上り速度を使用します。下り速度は動画視聴やWeb閲覧に関係しますが、配信の安定性を判断する際は上り速度のほうが重要です。

  • 上り速度:映像や音声を配信サーバーへ送る速度
  • Ping:通信相手までの応答時間
  • 遅延:通信の応答が遅れたり、数値が大きく変動したりする状態
  • 速度の安定性:測定する時間帯や回線接続方法による変化

たとえば、OBSのビットレートが6Mbpsなら、上り速度が常に6Mbpsを少し上回るだけでは余裕がありません。ほかの端末やアプリも通信するため、配信には一定の余裕を確保してください。

原因1:上り速度が配信ビットレートに足りない

最も基本的な原因は、回線の上り速度に対してOBSの映像ビットレートが高すぎることです。速度測定で下り速度が十分でも、上り速度が低い契約や混雑した回線では、配信データを継続して送れない場合があります。

OBSでは、映像ビットレートに加えて音声や通信の変動分も必要です。上り速度が10Mbpsだったとしても、8Mbpsのビットレートで配信すると余裕が少なく、ほかの通信が発生した際にドロップが起きやすくなります。

判断方法

OBSの統計画面で「Dropped Frames」やネットワーク関連の警告を確認します。速度測定を複数回行い、上り速度が配信中に必要な値を安定して上回るか確認してください。

改善方法

映像ビットレートを下げ、解像度やフレームレートを調整します。高画質配信を継続したい場合は、上り速度に余裕のある光回線やプロバイダーへの変更も検討できます。

原因2:Wi-Fi接続の電波干渉や通信の不安定さ

Wi-Fiは、電波干渉、壁や床、電子レンジなどの影響を受けます。速度測定では一時的に高い数値が出ても、配信中にパケットロスや遅延が発生すると、映像が止まったり音声が途切れたりします。

特に、配信パソコンとルーターの距離が遠い場合や、2.4GHz帯に多くの機器が接続されている場合は不安定になりやすいです。家族が動画視聴や大容量ダウンロードを行っている場合も、配信に使える帯域が変動します。

判断方法

同じ時間帯にWi-Fiと有線LANで速度測定を行い、上り速度、Ping、遅延の差を比較します。有線接続で問題が改善するなら、回線そのものよりWi-Fi環境が原因である可能性が高いです。

改善方法

可能であれば配信パソコンをLANケーブルでルーターに接続します。Wi-Fiを使う場合は5GHz帯を選び、ルーターを床や収納棚の中に置かず、パソコンに近い見通しのよい場所へ移動してください。

原因3:ルーターやホームゲートウェイの処理負荷

ルーターは複数端末の通信を処理するため、接続台数が多い場合や長期間再起動していない場合に動作が不安定になることがあります。古いルーターでは、高速な光回線を契約していても実効速度や遅延が改善しないケースがあります。

ルーターのファームウェアが古い場合や、通信機器が過熱している場合も、速度の低下や接続の切断につながります。ONUやホームゲートウェイを含め、機器全体の状態を確認することが必要です。

判断方法

ルーターとONUを再起動した後に速度測定を行い、数値やPingが改善するか確認します。また、ほかの端末の通信を停止した状態と通常状態で結果を比較すると、機器の処理負荷を判断しやすくなります。

改善方法

ルーターの再起動、ファームウェア更新、設置場所の見直しを行います。複数人で同時に使う家庭では、通信規格や処理性能に余裕のあるルーターへの交換も選択肢です。

原因4:OBSのビットレートや映像設定が高すぎる

OBSの解像度、フレームレート、エンコーダー、ビットレート設定がパソコンや回線に合っていないと、ネットワークまたはエンコード処理が追いつきません。高解像度に設定しているからといって、視聴環境で必ず高画質に見えるとは限りません。

ネットワークが原因の場合は、配信データを送れずドロップフレームが増えます。一方、パソコンの処理能力が原因の場合は、OBSのCPU使用率やエンコード遅延が増え、映像がカクつくことがあります。

判断方法

OBSの統計画面で、Dropped Frames、Skipped Frames、エンコード遅延を確認します。ネットワーク関連の数値だけが増える場合は回線やルーターを、エンコード関連の数値が増える場合はPC負荷や設定を優先して確認します。

改善方法

解像度やフレームレートを下げ、配信サービスが推奨するビットレートの範囲で設定します。対応するGPUがある場合はハードウェアエンコーダーを使用し、配信中に不要なアプリを終了してください。

原因5:パソコンのCPU・GPU負荷が高い

配信ゲーム、ブラウザー、録画、ノイズ抑制などを同時に動かすと、CPUやGPUの使用率が上昇します。この場合、速度測定の結果が正常でも、OBS側で映像処理が間に合わず、配信が不安定になります。

特にゲームのフレームレートを無制限にしている場合、ゲーム側がGPUを使い切り、OBSに必要な処理能力が不足することがあります。画面キャプチャーや複数のブラウザーソースも負荷を増やす要因です。

判断方法

配信中にタスクマネージャーなどでCPU、GPU、メモリの使用率を確認します。OBSのプレビューを無効にしたり、ゲームの画質を下げたりして症状が改善するなら、PC負荷が主な原因と考えられます。

改善方法

ゲームのフレームレートに上限を設定し、OBSの出力解像度やフィルター数を見直します。不要なアプリを終了し、必要に応じてGPUドライバーを更新してください。

原因6:プロバイダーや配信サーバーまでの経路が混雑している

自宅からインターネットへの速度が十分でも、プロバイダーから配信サービスまでの通信経路が混雑すると、Pingや遅延が増えることがあります。夜間や休日など利用者が集中する時間帯に症状が出る場合は、時間帯による混雑を疑います。

配信サービス側のサーバーや地域ごとの接続経路に問題がある場合、自宅のWi-FiやOBS設定を変更しても改善しないことがあります。複数の配信先やサーバーを選べるサービスでは、接続先の変更で差が出る場合があります。

判断方法

朝、昼、夜など異なる時間帯に同じ条件で速度測定を行い、上り速度とPingを比較します。複数の測定サイトや配信サーバーで結果が異なる場合は、経路や接続先の影響を確認してください。

改善方法

OBSで選択できる場合は、応答が安定している配信サーバーを選びます。特定の時間帯だけ問題が続く場合は、プロバイダーへ回線混雑の状況を相談し、IPv6接続など利用可能な接続方式も確認してください。

OBS配信速度測定から原因を切り分ける手順

  1. 配信を停止し、同じ端末で上り速度、下り速度、Pingを測定する
  2. 朝と夜など複数の時間帯で数回測定する
  3. Wi-Fi接続と有線LAN接続の結果を比較する
  4. OBSの統計画面でDropped Framesとエンコード遅延を確認する
  5. ビットレートを下げて、症状が改善するか確認する
  6. ほかの端末やアプリの通信を停止して変化を見る

この順番で確認すると、回線、宅内ネットワーク、OBS設定、パソコン負荷のどこに問題があるかを整理しやすくなります。数値は一度だけで判断せず、同じ条件で複数回記録してください。

安定した配信のための設定と運用

  • 配信パソコンはできるだけ有線LANで接続する
  • 上り速度に余裕を持たせ、ビットレートを高くしすぎない
  • OBSの統計画面を表示し、配信中のドロップを確認する
  • ルーターとONUを適切に設置し、定期的に更新する
  • 夜間だけ遅い場合は、プロバイダーや配信サーバーの混雑を調べる
  • PCのCPU・GPU使用率を確認し、不要な処理を減らす

OBS配信速度測定では、下り速度の大きさだけで判断しないことがポイントです。上り速度、Ping、遅延、接続方式、OBSの統計情報を組み合わせて確認すれば、配信が不安定になる原因をより正確に特定できます。

速度測定を行う際は、speedtest.imで時間帯や接続方法を変えて測定し、結果を記録しておくと、設定変更後の改善効果も比較しやすくなります。