OpenWrtで回線速度が遅い原因と測定・改善のポイント
OpenWrtで下り・上り速度やPingが思ったより出ない場合に、Wi-Fi、ルーター性能、設定、回線側のどこで遅くなっているかを切り分けるための原因分析記事です。
OpenWrtを導入したのに回線速度が伸びない、あるいは以前より遅く感じる場合は、原因を順番に切り分けることが重要です。速度低下は回線そのものではなく、Wi-Fiの電波環境、ルーターの処理性能、設定ミス、測定方法の違いによって起こることがあります。
まず確認したい症状
症状を整理すると、原因の当たりを付けやすくなります。下りだけ遅いのか、上りも遅いのか、Pingや遅延が大きいのかで、見るべき場所は変わります。
- 下りだけ遅い:Wi-Fi干渉、帯域設定、経路の混雑を疑う
- 上りだけ遅い:UPnPやQoSよりも、回線側や宅内負荷を確認
- Pingが悪い:無線の不安定さ、再送、バッファ過多を確認
原因1: Wi-Fiの電波環境が不安定
OpenWrt自体の問題に見えて、実際は無線区間がボトルネックになっていることがよくあります。2.4GHzは障害物や近隣電波の影響を受けやすく、5GHzでも設置場所やチャンネル選択が悪いと速度が落ちます。まずは有線接続で速度を測り、Wi-Fi区間と回線区間を分けて考えましょう。
判断方法
- PCをLANケーブルで接続して再測定する
- 同じ端末でWi-Fi接続時の結果と比べる
- 別の部屋や時間帯でも速度を確認する
原因2: ルーターのCPUやメモリが不足している
OpenWrtは機能が豊富な反面、低性能な機種では暗号化処理や多機能設定が負荷になることがあります。特にVPN、SQM、トラフィック監視、広告ブロックなどを同時に使うと、下り・上りともに頭打ちになる場合があります。
CPU使用率が高い、負荷がかかると遅延が増える、再起動直後だけ速いといった場合は、ルーター性能を疑うのが自然です。
原因3: OpenWrtの設定が速度を抑えている
設定によっては、意図せず速度低下を招くことがあります。たとえばQoSやSQMの設定が厳しすぎる、Wi-Fiのチャネル幅が狭い、暗号方式が古い、不要な転送ルールが多いといったケースです。設定変更後に速度が落ちたなら、直前の変更を一つずつ戻して確認します。
見直しポイント
- チャネル幅や帯域の設定
- SQMやQoSの上限値
- 不要なパッケージや常駐機能
- IPv6やVPNの経路設定
原因4: 回線側やプロバイダー側の混雑
宅内に問題がなくても、光回線やプロバイダーの混雑で速度が下がることがあります。夜だけ遅い、特定の時間帯にPingが悪化する、同じ端末でも別サイトだけ遅い場合は、宅内より外側の影響を考えます。NTT系、ドコモ、au、ソフトバンク系などの接続形態はさまざまなので、契約方式ごとの混雑傾向も確認するとよいでしょう。
原因5: 測定方法がそろっていない
速度測定は、条件が違うと結果も大きく変わります。ブラウザの測定、アプリの測定、別サーバーでの測定を混ぜると比較しにくくなります。OpenWrtの回線速度測定では、端末、接続方法、測定サーバー、時間帯をそろえて確認するのが基本です。
改善の進め方
改善は、効果が大きい順に進めると失敗しにくくなります。まず有線で速度を測って回線の基準値を確認し、次にWi-Fiの電波環境を整え、最後にOpenWrtの設定を見直します。VPNやSQMは便利ですが、必要な機能だけを残すと安定しやすくなります。
おすすめの手順は、有線測定 → Wi-Fi比較 → 負荷確認 → 設定見直し → 回線側の切り分けです。原因を一つずつ消していけば、どこで速度が落ちているかを無理なく判断できます。
まとめ
OpenWrtで回線速度が出ないときは、Wi-Fi、ルーター性能、設定、回線側、測定条件の5つを順番に確認するのが近道です。速度そのものだけでなく、Pingや遅延もあわせて見ると、問題の場所をより正確に特定できます。
